バスに乗って出かけよう!<その(一)滝山城跡>

*少林寺*

バス停の反対側に出て50m位の所で右に曲がる。道なりに20分程進むと金竜山少林寺に至る。
元亀年間(1570~73)に滝山城主北条氏照によって開かれたと言われる。曹洞宗、初沢高乗寺の末であったが1954(昭和29)年単立法に転向。
宝永年間(1704~11)、1877(明治10)年と2度の火災に遭い建物、200mにおよぶ杉並木を焼失。
1971(昭和46)年近代的な鉄筋コンクリートの本堂を再建したが、最近1992(平成4)年に立派な木造の本堂を新築され旧の本堂と対照的な景観を見せている。
氏照の奥方の愛用された、茶臼が寺宝として残されてある。墓地を一巡すると、新旧の墓が立ち並んであり、旧梅坪村から移した古い墓石に寺の歴史がしのばれる。

*滝山城跡*

少林寺を出て、今来た道を右に折れ、尾根街道に出て30分程歩けば滝山城跡に着く。
城は、1521(大永元)年に大石定重が築き、大石定久の時に北条氏照が跡を継いだ中世の城。関東でも最大規模を誇る丘山城で、土塁(ドルイ)・空堀(カラボリ)などがよく残っている。
刑部(オサカベ)屋敷跡、信濃(シナノ)屋敷跡と家臣の屋敷を右に見て“二の丸”、“千畳敷”に至り、“引橋・虎口(コグチ)”を過ぎると本丸である。
本丸には“古井戸”があるだけであるが、東側に“霞神社”があり、『多摩川の 風吹き上げて 夏木立』の沢井尺水(高月の人)の句碑が建っている。
“二の丸”まで戻り道を右にとれば“小宮曲輪(コミヤクルワ)”、 “三の丸”を経て滝山街道に30分程で出る。
バス停「滝山城址下」が近くにあり、京王八王子駅行きに乗ることが出来る。
“引橋”の下の道を逆に北にとると“滝”という集落に出る。それまでの右手は八王子では珍しくなった田園風景が望める。
集落の中程に市指定天然記念物“高月のクワ”、高さ5m、幹まわり2.2m、樹齢300年以上の古木があるが、最近は樹勢が劣え、片方の枝は枯れてしまった。

*円通寺*

道を10分程進むと都道166号瑞穂・秋川・八王子線の下に出る。そこから右に登り、広い166号を20程行けば右手に高月浄水場、左手に円通寺が見えてくる。
恵日山観音院円通寺、天台宗上野東叡山寛永寺末。
八王子、拝島、町田、津久井鳥屋(トヤ)など武相一帯に27か寺の末寺を持つ大寺であるが、1945(昭和20)年7月太平洋戦争により建物を焼失、現在の本堂は1986(昭和61)年に再建された。4月14日の延命地蔵祭りは賑やかである。

*高月城*

円通寺の先、10分程行くと左手に高月城入口が見えてくる。さらに細くなった道を10分程進むと“高月城跡”に到着する。
1458(長禄2)年大石顕重が築城、1521(大永元)年、大石定久が滝山城に移るまで居城とした。曲輪・土塁・空堀などがあり、周囲に多くの遺跡が残されているといわれている。

◎バス停:高月集合所から純心女子学園行きか杏林大学行きバスに乗車、純心女子学園から乗り換えて京王八王子駅行きバス

コラム紹介:
このコラムは、八王子市内の身近な史跡を発見し気軽に歴史に触れてみようという内容です。「歴史の街・八王子」を自分の足で歩き、自分の目で見、八王子の街を見直し明日への活力としましょう。八王子での教師生活38年の元歴史の先生がお届けします。

コラムニスト:増渕 滋さん(元公立中学校校長)